オーソモレキュラー栄養療法とは

　オーソモレキュラー栄養療法は、正式には「分子整合栄養療法」といいます。現代人の多くは、飽食の時代ではありますが質的栄養失調であるといわれています。オーソモレキュラー栄養療法は、血液検査により生体代謝を生化学的に分析し、その結果を元に医師がその人に必要な栄養素の種類と量を判断し、適切な食事指導に加えて、不足している栄養素を、医療用サプリメントで補充して本来あるべき至適量に充足し、機能が衰えた体の細胞を活性化させ、様々な不定愁訴の改善や自然治癒力を高めさせることで、様々な疾患を予防し、改善し、進行を防ぐことを目的としています。
　現代医療現場においては、様々な体調不良や疾病を引き起こしていても、そこに栄養素不足の重要性を認識する医師は数多くはいません。なぜなら、医学教育においては今まではあまり重視されず、最近になって急速に発展してきた分野であるからです。また、医師には医薬品至上主義の観念があり、まだまだサプリメントの効果が認識されていません。現状、オーソモレキュラー栄養療法を実践している医師は、自分や家族の体調不良を経験することで解決策を模索し、このオーソモレキュラー栄養療法に出合い傾倒していくという方が大半です。
　現代医学、現代医療は日進月歩でめざましく発展し、多くの病態や疾患を解明し克服してきました。しかし、未だに補えないことや解決できないことがたくさん存在します。私自身、長い間、現代医学を学び、現代医療を実践してきましたが、ふとしたきっかっけで巡り合ったオーソモレキュラー栄養療法を実践することで、現代医療の狭間にある様々なことが改善していく現実を目の当たりにしてきました。今後、原因不明の難病の病態解明や癌などの完治が容易でない疾患の治療も、オーソモレキュラー栄養療法が広く認知されていくことによって、医学や医療を大きく転換し、発展させうるであろうと確信しています。