Dr.末武が教える最高の栄養素『ビタミンD』:「D活をはじめよう!」 脳神経外科おたる港南クリニック

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Dr.末武が教える最高の栄養素『ビタミンD』:「D活をはじめよう!」

いよいよ、自分が最も興味を持ち、最も時間をかけて勉強している栄養素「ビタミンD」についてお話を始めます。

「ビタミンDって何に効くの?どんな効果があるの?」という質問には・・・、答え一発!「健康で長生きできるよ!」こう返事します。体内のビタミンD量を反映する、ビタミンD血中濃度の高い人の方が低い人より死亡率は有意に低いという論文が発表されているのです。

体内のビタミンD量を反映しているビタミンD血中濃度(正式には25(OH)ビタミンD3血中濃度)と、死亡率の関係を検討した8つの前向きコーホート研究の結果をメタ解析した論文が2014年に発表されました。

【Vitamin D and mortality: meta-analysis of individual participant data from a large consortium of cohort studies from Europe and the United States.】 B Schottker et al.BMJ (Clinical research ed.). 2014 Jun 17;348;g3656. pii: g3656.

対象は50~79歳の合計26,018人。追跡期間は4.2~15.9年で、追跡期間中に6,695人が死亡しています。対象者全員のビタミンD血中濃度を上位から順に5つのグループに分け比較した結果、下位5分の1のグループの全死因死亡率のリスク比は1.57(95%信頼区間:1.36-1.81)になりました。これは上位5分の1のグループの人の1.57倍も死亡率が高かったという意味になります。

死因別の検討では、心血管疾患でも同様な結果でした。研究開始時に心血管疾患に罹っていなかった人を対象にすると、リスク比は1.41(95%信頼区間:1.18-1.68)、罹っていた人を対象にすると、リスク比は1.65(95%信頼区間:1.22-2.22)であり、心血管疾患の非既往者と既往者共に、下位5分の1のグループは上位5分の1のグループに比べて死亡率が高かったのです。

一方で、がんについては、研究開始時にがんの既往歴が無い人を対象にすると、ビタミンD血中濃度の違いによるリスク比は、1.03(95%信頼区間:0.89-1.20)であり差は無かったのですが、研究開始時にがんの既往歴がある人だけを対象にすると、リスク比は1.70(95%信頼区間:1.00-2.88)でした。これは、ビタミンD血中濃度が高いことはがんの発症を減らすことはないが、がんになってからの生存期間が長くなる効果があることを示唆しています。

説明が長くなってしまいましたが、自分が皆さんに訴えたいことはただ一つ!「とにかくビタミンD血中濃度を高めて下さい!」これだけです!ビタミンDは栄養療法の基礎で、最高の栄養素です!しかしながら、ビタミンDを意識せず生活している人のビタミンD血中濃度はほとんどが低値です。先ほども述べたように、ビタミンDには様々な効果が期待できます。癌の既往がある方はビタミンD血中濃度を低値のままに放置しておくことはビタミンD血中濃度が高値を維持している人に比べて、1.70倍も死亡率は高くなるのです。がんの既往がある方、こんなデータがあって、何もせず放置しますか???今、元気だという人もこれを知ればビタミンD血中濃度を高くしたいと思いませんか?自分は、「栄養療法、まずはビタミンDから!」と、一人でも多くの方に、ビタミンDの大切さを理解してもらい、サプリメントで摂取をしてほしいと思っています。日本にはそれを重視している医者がほとんどいないのが現状です。

日本全国民がビタミンD血中濃度を十分に上げれば、病気は大きく減って医者は儲からなくなります(笑)。さあ、さっそく「D活」を始めましょう!

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