自分は2021年12月に、北海道有志医師の会の創始メンバーとして、実名を出して今回の新型コロナウイルスに対する遺伝子新薬の接種に反対を表明しました。一緒に狼煙を上げたのは北海道在住の医師、歯科医師13人でした。ごく一部の方からは賛同をいただきましたが、その風当たりは凄まじいもので、「医者のくせにデマを流している!」とか、「陰謀論者である!」、「新興宗教に入信した!」などと罵られました。しかも、それは一般の方のみでなく、医師や医学研究者や政治家からも同じでした。嫌がらせも受けましたし、皮肉で説教もされました。
自分は決して、巷の噂話を鵜呑みにして反対していたのではなく、医学を志した医学生の頃から得た知識と数年間の基礎研究者としての基礎研究に対する取り組み方や考え方、そして30年以上にわたり医療業界に身を置く医師としての経験をもとに、科学論文を熟読した上で、自分の意見として、遺伝子新薬の接種は到底許容できることではないと判断しました。そんな時に大阪市立大学名誉教授、現代的塾塾長の井上正康先生(ブログ:井上正康先生)と出会うことができ、自分の見解を確信することができました。
ただ、自分は北海道小樽市で有床診療所を経営し、60人以上の職員を抱えているため、彼らの家族を含めて、多くの人の生活や健康を守らなければならないジレンマの中で本当に苦労しました。
メディアで報道される内容とは正反対の主張をする自分に、当院職員は疑いながらもついてきてくれました。彼らも嫌な思いを多くしたと思います。職員に対しては、接種をするべきではないという説得と逆同調圧力(パワーハラスメント)の狭間で苦しみました。しかし、一度接種すると影響が長期間に及ぶ可能性を知っていましたので、自分は生命や健康の分水嶺であると説明し、その裏付けのために井上正康先生に当院にお越しいただき、全職員の前で講演をしてもらいました。結果、講演を聞いたほとんどの職員が接種を止めてくれました。そして、当院でクラスターが発生すると、色々な方面から職員が接種をしていないことを強烈に批判されました。ほとんどの職員が接種している医療機関でクラスターが発生しても「やむなし」と言われ、ほとんど接種していない当院でクラスターが発生すると、「接種もせずに感染対策を怠ったからだ」と言われ、この世の中はどうなってしまったのでしょう?でも、この遺伝子新薬には感染予防効果が期待できないことは開始前からわかっていましたし、その有害性も想定していました。ですから、どんなに苦しくても、決して科学的根拠に裏付けられた自分の信念は曲げませんでした。
コロナ騒動により、経営は窮地に陥っても、気がついた医者としては、それを打開するために悪魔に魂を売りたくはない。人の生命や健康を脅かすと知りつつ、自分のためにおかしな逃げ道には向かわない、どんなに窮地に追い込まれても、絶対に信念を曲げることはできない。今まで自分の人生で積み立ててきたものを危機に曝す危険性がある中、自分としては医者になった原点である自分の知識や技術で人の生命や健康を守るという使命感を失わないことを肝に銘じました。
自分はささやかな町医者ではあり、大学教授や大病院の管理者、最先端の医学研究者からみれば雑魚ですが、それなりに苦しんできて、今の自分にたどり着いてきました。でも、今回のコロナ騒動はそういった社会的立場や肩書、過去の業績による名誉なんか、全く無意味なものと思いました。どうして、こんな簡単なことを理解できない医学者がいるのだろうか?
コロナ禍を経験して、様々な認識が変わりました。利権やお金で左右されることがこんなに巨大なものなのか、戦後80年近く経って、民主主義国家として成長していた我が国日本が、戦時中さながらの情報統制をされ、全体主義化しているのか、科学立国日本が科学を全く無視し、今までの医療を覆すような行動をとり、その上、誰もそれを止めようとはしない。既に多くの被害が出て、「史上最大最悪の薬害」が進行しています。過去の歴史を紐解くと薬害は最初、誰も疑わずにある一定の期間が経過した後に認識されるのです。しかし、これだけ明らかな被害が出ているにもかかわらず、それに対して様々な屁理屈をつけて否定しまくる世の中です。おそらく数年もすれば誰の目にも明らかに見える結果が出るでしょう。
何もせずに自然感染を受け入れていれば、短期間に収束したものを、余計な対策を行ったため、今後はその後始末は想像を絶するものであると思います。既に生命を失い、取り返しのつかない障害を背負った方も多くいます。それによって、周囲の方の人生が大きく変わってしまったことも多いと思います。
甚大な被害が出ることは当初から想定済みでした。「ダメだ、ダメだ」と言っても我々の声は届かず、8割以上の多くの国民が巻き込まれてしまいました。そんな中で医者として何をすべきかと考えた時に、これから起こり得ることに対応できるように、自分は巻き込まれてしまった人の治療に専念しようと思って、それに集中してきました。
コロナ騒動の最大の功績は医者や科学者が信頼できるか否かを明確に区別することができたことでしょう。
縁あって、2004年10月に当院を開業しました。その後も多くの試練があり、その場その場を何とか凌いできました。以後、この地域の患者さんの健康を守り、尚かつ、職員の生活を守るために無駄遣いはせずに堅実に経営をしてきたつもりです。しかし、開業より20年間、少しずつ積み重ねてきた内部留保はこの2年間で全て消失し、債務超過に陥ってしまいました。しかし、何があっても職員の処遇は変えませんでした。どんなに苦しい思いをしても、家族や職員を始め、周囲の人達を守り切ったことを自負しております。自分の積み上げてきた人生をかけた生き様を、同じ医療業界に身を置く二人の息子が将来評価してくれるだけでいいと思っています。そして、様々なジレンマの中で、自分を信じて、ついてきてくれた職員を始め、周囲の人たちが自分の話を信じて良かったと言ってもらえるだけでいいと思っています。自分の声が届かなかった方には大変申し訳ありませんでした。自分なりにリスクを負って、大声を出し続けたのですが、巨大な敵の前ではほぼ無力でした。お金はまた頑張って稼げばいい、取り返しがつきます。しかし、失ってはいけない医師としての信念を失わなかったことを自負しています。
振り返ってみると、最高の感染対策は、栄養的に免疫力の向上をしつつ、自然感染をすることだったのです。この新型コロナウイルス(オミクロン株)は感染力が強く、人為的な手段では感染を予防することは困難です。確かに免疫弱者が亡くなることはあります。それは現代の医療では「食」や「環境因子」により、全国民で免疫力が低下している事実に気がついていないために、何も対応していないからなのです(ブログ:北海道民のビタミンD血中濃度)、(ブログ:日本国民の98%がビタミンD不足)。コロナ禍はあらためて、現代の様々な問題点に気づく機会であったと思います。この一連のコロナ騒動は、感染症という驚異以上におかしな対応が招いた人災であると思っています。
基礎研究者として数年間を過ごしてきた時期、幸運にも、尊敬すべき研究者に師事することができました。そこで学んだことは科学において真実の周辺には矛盾が無いということです。自分勝手なデータを期待し、勝手な解釈をするとたちどころに矛盾に突き当たります。思いもよらない結果が出た時にこそ発見はあるものだと。真実はただ一つ!そこに矛盾は無い!
今後ともよろしくお願い申し上げます!
最後に一言、「それでも地球は回っている!」。