解糖系 脳神経外科おたる港南クリニック

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解糖系

 以前、細胞が活動するためのエネルギー源であるATPを産生する経路の一つとして、糖質代謝について説明しました(ブログ:糖質代謝)ブドウ糖(以後グルコース)はインスリンの作用により細胞内に取り込まれ(ブログ:ブドウ糖の細胞内取込)、解糖系とクエン酸回路で代謝されて、電子伝達系にてATPを産生します。今回はその一部である「解糖系」に焦点を当ててお話しします。

 血液内のグルコース(Glc)はインスリンの作用でGLUT4を通過して、細胞質内に取り込まれます(ブログ:ブドウ糖の細胞内取込)。その後は細胞質内で10段階の反応を経て、最終的にピルビン酸(PA)になります。ここまでの代謝過程を「解糖系」と言います。図にはたくさんの物質の名前が書いてあって、難しそうですが覚える必要はありません。大まかな流れやポイントだけを理解して下さい。

ポイント1:1分子のグルコース(Glc)は最終的に2分子のピルビン酸(PA)になります。④の反応により2つの物質に分かれ、更に⑤の反応により、2分子のグリセルアルデヒド3-リン酸(G3P)になり、最終的に2分子のピルビン酸(PA)になります。
ポイント2:全ての反応は酵素を介在して進みます(ブログ:質的栄養失調-代謝と酵素-)。それぞれの反応に特有の酵素があり、図に示したように、その働きを補助する補因子として「Mg(マグネシウム)」を必要とすることが多いのです。
ポイント3:②、④~⑨の反応は両方向の反応には同じ酵素が働きますが、①と③の逆方向の反応は別の酵素が働きます。①、③、⑩の酵素は解糖系の律速段階(解糖系全体の反応速度がこれらの反応が調節している)としての機能があります。特に③のホスホフルクトキナーゼが中心的な役割をします。
ポイント4:⑩の反応には非酵素的に進行する反応が含まれていて、この反応を逆行できる酵素は存在しないため、戻ることはできません。
ポイント5:①の反応は細胞内に取り込まれたグルコース(Glc)にリン酸をつけて、グルコース6リン酸(G6P)になります。これによりグルコースに足かせがつけられることになり、グルコースは細胞外に出ていかないようになります。

ポイント6:1分子のグルコース(Glc)が代謝される時に①と③の反応で、それぞれ1分子のATPが消費されます。
ポイント7⑦と⑩の反応で、それぞれ2分子のATPが合成されます。つまり、解糖系全体で、-(1分子①+1分子③)+(2分子⑦+2分子⑩)=2分子のATPが合成されることになります。
捕捉:⑥で2分子のNADH+H+が産生され、⑨で2分子のH2Oが産生されます。

 結果的に解糖系では1分子のグルコース(Glc)から、2分子のピルビン酸、ATP、NADH+H+ 、水(H2O)が産生されました。
糖質が枯渇した場合やライオンやトラなどの肉食動物は「糖新生」というシステムを使って、糖質を合成します。その場合は解糖系を逆行することによりグルコース(Glc)を合成します。

 解糖系を円滑に進めるためにはMg(マグネシウム)が必須ですが、通常の食生活だけではMg(マグネシウム)の摂取量は不十分で、更に加齢と共にその不足は累積し続けます(ブログ:マグネシウム)。健康の維持やダイエットを円滑に進めるためには、ATP合成のためのエネルギー産生システムが重要です(ブログ:エネルギー産生系)。その一部である解糖系が大きく寄与しているからです。
 マグネシウムは十分に補給され、人体が必要と無くなれば多いものは排泄してくれます。腎機能が悪くない限り、過剰にはなることはありません。今までの人生におけるマグネシウム不足の累積は簡単には改善しません。過剰を恐れるより、上記のあらゆる手段を使って、マグネシウムの補充を心がけて下さい。マグネシウム+ビタミンDの充足無しに健康長寿もダイエットもあり得ません。マグネシウムの補給を希望される方のために、当院では吸収率を高めるよう工夫されている医療用マグネシウムサプリメントをおススメしております。

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外来受診ご希望の方
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