集団免疫 脳神経外科おたる港南クリニック

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集団免疫

 オミクロン株の再感染について、以前の投稿で(ブログ:COVID-19(オミクロン株)初感染後、いつまで再感染しないか?)、感染既往者は約6か月間、再感染しにくいと報告しました。当院では第1回クラスター(感染時期から主流株BA.1と推定)から、9か月後に第2回クラスター(主流はBA.5と推定)、それから8か月目に第3回クラスター(主流はXBBと推定)が発生しました。

 第1回目クラスター発生時には当院職員61人中41人(感染率=67.2%)が感染しました。一方、入院患者は17人中14人(感染率=82.4%)が感染しました。この時点における感染は全員が初感染でした。第2回目クラスター発生時は職員63人中16人(感染率=25.4%、初感染3人+再感染13人)が感染しました。一方、入院患者は18人中16人(感染率=88.9%)が感染しました。入院患者は全て入れ替わっていて、既感染者は0人、感染者は全て初感染でした。第1回クラスター、第2回クラスターにおける職員の感染予防対策行動はほぼ同様でした。第3回クラスター発生前までの当院職員の感染状況は、未感染者9人(15.3%)、1回感染者29人(49.2%)、2回感染者人21人(35.6%)であり、59人中50人(84.7%)に感染の既往がありました。第3回目クラスターでは当院職員59人中1人(感染率=1.7%、1人は2回目感染)、入院患者は19人中14人(感染率=73.7%)となりました。今回は入院患者に感染既往者が2人いました。第3回クラスターにおける職員の感染対策は「任意」としたところ、N95マスク+防護服を装用するものもいれば、自分はノーマスクで、ソーシャルディスタンスなどお構いなく、患者様との濃厚な接触をしました。もちろん、外から目に見えない感染対策はそれなりに行いましたが。それは秘密です(笑)。
 Wikipediaによると集団免疫とは「ある感染症に対して、人口の十分な割合が、過去の感染や予防接種によって免疫を獲得した場合に生じ、免疫を持たない個人の感染する可能性を減少させる」と記載されています。

集団免疫(Herd immunity)のモデル
(赤):感染者
(青):獲得免疫のない健康な人
(黄):感染や予防接種で免疫を獲得した人
1.上の図は、誰も免疫がないため、感染者が激増する。
2.中の図は、少数の人に免疫がある場合、免疫のない健康な人が感染し、免疫がある人は感染しない。
3.下の図は、人口の多くに免疫がある場合、免疫のない健康な人を含め、感染が大きく広がらない。上の2つの例では、免疫のない健康な人のほとんどが感染するが、下の例では免疫がある人が流行を防ぐ壁となり、感染が拡大しなくなる。これが集団免疫です。我々医師は医学部学生の頃に公衆衛生学で学びました。

 まず、COVID-19について、私的見解を述べさせてもらいます。このウイルスはこの世の中から消えることはありません。つまり、我々人類は人として生きていく以上、今後、このウイルスの海原を航海していかなければなりません。つまり、逃れることはできないのです。たまたま今まで感染していない運のよい方もいらっしゃるとは思いますが、必ず別の機会にいつかは感染します。そして、このウイルスは感染力が強く、人の行動によって感染を防げるものではありません。高濃度曝露すると必ず感染します。ただ一時凌ぎの方法はいくつかあります。一度、感染し治癒して復活した方はCOVID-19で致命的になる危険性は乏しいです。何故なら、免疫軍事力の強化がなされたからです。この方はもう二度とワクチンを接種する必要はありません。自然感染によって天然ワクチンを接種したようなものなのです。これは病原体の感染経路を通じて、手に入れた免疫です。その過程の様々なところで病原体と戦うことを記憶し、その準備ができたのです。今回のワクチンのように病原体の侵入経路とは異なるルートで免疫しても、免疫は部分的にしか獲得できません。敵の攻撃にあった時に軍隊は陸軍、海軍、空軍それぞれが起動し、共同して敵を倒そうとするのです。敵の侵入経路によっては陸軍や海軍が中心的に役割を果たさなければならない敵に対して、彼らを出動させずに空軍だけを出動させても、戦いはうまくいきません。今回のワクチンは本来の感染経路を無視して、疑似病原体を別ルートから投与することで免疫をつけようというコンセプトなのですが、人には精巧な免疫機構が備わっています。別なルートを利用して、疑似感染をさせることは大学に裏口入学させるようなもので、すぐにほころびが出てきます。私感ですが、注射によるワクチンは恐らく終生免疫を獲得できるようなごく一部のウイルス感染にしか効果は無いのではないかと感じています。
 COVID-19による死亡者数が発表され、今でも致命的な感染症だと刷り込まれています。確かに、ご高齢者ではそういった方もいらっしゃいます。しかし、これは今までも他の風邪でもあったことなのです。弱者であるご高齢者がそのようにならないためには、弱った免疫力を強化しておくことが何より大切なのです。「高齢者や基礎疾患を有する人のリスクが高い」なんて、近所のオッサンでも言えるようなコメントしかしないテレビに出てくる感染症専門家って何なのでしょうか。私の考えをズバリ言います!オミクロン株の重症化予防に必要なのはワクチン接種などではなく、「ビタミンDと亜鉛のフル充電」です!自分の母親は92歳で、この度初回感染しました。ワクチン非接種です。3年前よりきちんと対応していたので、感染しても2日間の発熱と軽度の咳のみで、数日後には復活しました。感染しても、命をとられることがなければ、今までと同じ風邪ではありませんか?
 現時点で起きている甚大な薬害を目の当たりにすると、「高齢者を守るために若者もワクチン接種を!」なんてスローガンを掲げて(これって太平洋戦争中の「神風特攻隊」の思想じゃないですか!)、ワクチン接種を推奨してきた感染症専門家や政治家は将来必ず断罪されなければなりません。今回のワクチン接種に対して慎重論を唱えてきた我々のような医師は彼らに陰謀論者扱いされました。
 感染をすることは自己責任であるという風潮があります。これだけ感染力が強いウイルスは何をやっても逃れることはできません。ですから、感染したことによって、責任を追及されることなんて一切あってはならないのです。同じことしても、それが娯楽であったり生活に不必要なものであったりすれば、その行動は制限され、それによって感染した際には批判されました。一方で、世間一般の感染対策をして、ずっと自粛生活をしている人も感染し、どこで感染したのかわからないと言っている人もいます。人間として、今の地球上で生きている限り、いつかは必ず感染します。それなら、普通に生活することが望ましいのではないでしょうか?
 世間一般に言われているマスク、アクリル板、ビニールカーテン、ソーシャルディスタンスなんて全くのムダ、ムダどころか全て、有害甚だしい。マスクなんて、オヤジの口臭をブロックしてくれるだけの効果しかないですね。この感染力の強いウイルスはマスクをしてもしなくても感染します。自分はむしろ着用した方が感染しやすくなると思っています。
 130年前に全世界中で「ロシア風邪」が流行しました。当時の人口は約15億人で、約100万人が亡くなりました。現在の人口は80億人に換算すると533万人の犠牲が出たことになります。COVID-19の全世界総死亡者数は約691万人(2023/4/16時点)です。ほぼ同様のことが起きていました。2005年にロシア風邪の原因ウイルスは「ヒトコロナウイルスOC43」である可能性があると報告されています。つまり、我々日本人が冬になると感染してきた土着コロナウイルスなのです。130年前に突然現れたヒトコロナウイルスOC43が全世界中で流行し、残念ながら免疫弱者が亡くなってしまいました。ウイルスは地球上から無くなりません。今でもそのウイルスは存在しています。感染し、復活した人は免疫力が強化され、その後に何度も繰り返し感染したことで、「一般的な風邪」になったのです。日本では風邪症候群を引き起こす原因ウイルスの10~15%がこのウイルスを含む4つの土着コロナウイルスなのです。ですから、皆さんは生まれた時から130年前に100万人の命を奪ったウイルスと共存してきたのです。生まれてくる時にお母さんから受け継いだ免疫に守られ、その後に何度も風邪をひいてきたと思います。当時はコロナウイルスを診断する抗原検査もPCR検査もありませんでした。お母さんは子供に医療機関を受診させ、対症療法のお薬を飲ませ、寝ずの看病をしてくれました。そして数日後には回復したのです。その時にお母さんが感染することもあれば、しないこともありました。感染しなかった時はお母さんの免疫力が強かったことに他なりません。感染しなかった場合はお母さんが子供の頃から冬に何度もコロナウイルスによる風邪をひいて、免疫力を強化してきたからなのです。曝露されるタイミングによっては感染することもあったのです。
 看病してくれたお母さんはN95マスクをして、防護服をきて、アクリル板を設置して、ソーシャルディスタンスをとりましたか?むしろ、皆さんにつきっきりで、頬ずりするくらいの密ではありませんでしたか?子供の頃に風邪をひいた時には部屋を暖かくして、ヤカンや蒸発皿にお湯を沸かし(昭和版)、加湿したのではありませんか?冬に換気して、冷たくて、湿度の低い空気を室内に入れましたか?皆さん、そろそろ正気に戻って下さい。COVID-19、今は我々が子供の頃からひいてきた土着コロナウイルス感染症と同等になったのですよ。当初に流行した武漢株は一部では危険なウイルスではありました。しかし、オミクロン株が主流になってからは今までと同じ風邪なのですよ。もちろん、「風邪は万病のもと」と昔から言われ、合併症を引き起こし致命的になる危険性はあります。でも、今まではその風邪と共存してきたのですよ。初感染では免疫力が準備されていなかったので、辛い思いをした方もいたでしょう。しかし、何度も感染することで、免疫軍事力は強化され、対応することができるようになったので、症状は軽く済むのです。
 もうやめましょう!こんな茶番劇は!コロナなんて忘れて、元通りの生活を取り戻さなければ、大切な時間を浪費することになります。皆さん、貴重な時間を大切に使って下さい!そして、一般的に言われている感染予防対策は有益無害だと思っていませんか?自分から見ればかなり有害なことばかりで、むしろ感染を助長するようなことばかりです。皆さん、そろそろ正気に戻るべきです。
 重症化しやすいご高齢者をCOVID-19から守るためには若者がワクチンを接種することではありません。ご高齢者にビタミンDと亜鉛をフル充電してもらうことなのです。オミクロン株には感染します。しかし、重症化する危険は著しく低下すると思います。
 結論として、COVID-19に対してのベストの感染対策は、加齢と共に弱体化し、更にこれまでの誤った感染対策によって弱くなっている免疫力を十分に高めた状態で、感染を繰り返し、それに対抗する免疫力を更に強化すること以外に方法はありません。
 今からでも遅くありません。このブログを読んでくださった皆様方、世間一般に流れる情報を鵜吞みにせず、考え方を方向転換してみてください。皆様方のご健康を心よりお祈り申し上げます。