活性酸素を除去する抗酸化物質は、善玉活性酸素にも影響を与えてしまうため、生体に必要な善玉活性酸素をも除去してしまう危険性があります。一方で、活性酸素を除去する抗酸化物質として注目すべき「水素」があります。水素は悪玉活性酸素のヒドロキシラジカルやペルオキシナイトライトを選択的に反応し、善玉活性酸素には影響を与えません。さらに、水素は最も小さな分子で、優れた拡散性をもっているので、細胞の生体膜を容易に通過し、身体の隅々まで、細胞の隅々にまで到達します。すなわち、抗酸化物質としては理想的なのです。
水素療法には以下の方法があります。
① 水素ガスとして吸引
これが一般的ですが、機材購入に初期費用が大きくかかります。また、引火性があるために注意が必要です。
② 水素水として飲む
ガラス容器やペットボトル容器では水素は抜けるので、アルミ製容器のものを用いる必要があります。
持ち運びが楽ですが、水素ガス吸引に比較して、摂取できる水素量は低いです。
③ 水素水を皮膚に浸透させる
浴槽や洗面器に入れて、経皮吸収させます。
④ 水素飽和生理食塩水を静脈内点滴
点滴製剤として利用する上で、水素の導入方法、濃度の調整や維持に様々な工夫が必要であり、製品としては高額にならざるをえません。
⑤ 水素発生サプリメント
生体内で水分に触れると水素イオンと電子を発生する性質があります。手軽さで言えばこれが一番簡単ですね。
水素は悪玉活性酸素を選択的に除去する性質と同時にミトコンドリアのエネルギー産生系を活性化します。様々な疾患の治療ばかりでなく、抗老化や若返りに期待できそうですね。