ビタミンD血中濃度の季節変動 脳神経外科おたる港南クリニック

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ビタミンD血中濃度の季節変動

上図は「ブログ:日光浴でのビタミンD生成の地域差」の研究チームの論文データで、各地、各月におけるビタミンD生成量を示しています。全天候下での12:00時点でのデータですのでより現実的ですね。札幌・つくば・那覇の全てにおいて7~8月が最大値となっています。しかし、札幌では夏でも那覇の約2/3程度のビタミンDしか生成できないのですね。冬には1/5程度ですよ。こりゃかなり不利ですね。

【The solar exposure time required for vitamin D3 synthesis in the human body estimated by numerical simulation and observation in Japan】Miyauchi M. et al., J Nutri Sci Vitaminol,59, 257-263, 2013.

では、ビタミンD血中濃度はどうなのでしょうか?2008年にアフリカ系アメリカ人女性を対象に臨床研究したアメリカのCannell氏の論文によると、北半球にあるアメリカではビタミンD血中濃度は、2月に最低となり9月に最大となるようです。これは日照時間の長さと紫外線強度の差の影響です。このようにビタミンD血中濃度には明らかな季節変動があるのです。

彼らはまた、風邪に対するビタミンDの効果を検証しました。投与群(104名)では1日800IUのビタミンDを投与し、非投与群(104名)には偽薬(プラセボ)を投与しました。これら二つの群で風邪の罹患率を2年間にわたり観察しました。すると、非投与群は冬になると風邪を引く人が増え、夏には少なくなるという一般的な季節変動を認めました。一方、投与群では、風邪の諸症状を訴える率が従来の1/3へと減少し、さらに冬に風邪を引きやすいという季節変動がなくなりました。そして最後の1年間は、投与群には1日2000IUのビタミンDを投与したところ、年間を通じ風邪の症状を訴えることがほぼなくなりました。

【On the epidemiology of influenza.】Cannell JJ. et al., Virology journal. 2008 Feb 25;5;29. doi: 10.1186/1743-422X-5-29.

ビタミンDには免疫力強化作用があります。ウイルスやガンと闘ってくれる免疫細胞であるNK細胞の活性が上昇します。風邪やインフルエンザが秋から冬にかけて多いのは、乾燥や寒さが原因でありますが、一方では、もしかするとビタミンDの不足が影響しているのかもしれません。自分はこのような観点から、今回の新型コロナウイルス感染症について3年間観察を続けてきました。毎年、秋になると必ず北海道から新型コロナウイルス感染拡大が始まりました。そして、それに遅れて本州で拡がっていきました。この時に某東京都知事はテレビで、「気が緩んでいる地域がある!」と発言していました。本当にそうでしょうか?北海道民だけの行動に問題があるわけではありません。これは気温や湿度と言った自然環境因子と免疫力の変化が影響しているのです。これらの壮大な因子に比べて、その中で人がどのように行動するのかなんて、ちっぽけな話なのですよ。2020年2月に北海道で先駆けて感染が拡大し、さっぽろ雪まつりで感染が拡大したと、専門家と称する人がテレビで発言していました。そして、翌年以降はさっぽろ雪まつりの開催にも制限がつけられました。でも、3年ぶりに開催された今年のさっぽろ雪まつりは、3年前の約10%増の人出だったようです。3年前に比べて、現在流行しているのは、感染力がはるかに強いオミクロン株であるのに、感染者数はどんどん減少していっています。2020年11月に北海道旭川市で複数の医療機関において大規模クラスターが発生しました。晩秋の旭川市は高緯度・低温・低湿とウイルスが活動しやすい条件が全て揃っています。また、ビタミンDが低値であることは想像するに難くありません。

ウイルスの感染はウイルスの感染力と人の免疫力とのバランスによってのみ決まります。そこに自然環境因子が横風を吹かせるのです。その中でちっぽけな人間がどのように動こうが、たいして影響を及ぼせるわけではないのです。ですから、世間でいう感染対策なんか、ほとんど無意味なのです。それなのにこの3年にわたり、私たちは行動制限をされました。それによって窮地に追い込まれた人がたくさんいると思います。この責任は誰がどうやってとってくれるのでしょうか?テレビに出てくるトンチンカンなことをいう専門家と称するポンコツの話を真に受けて、政治家が愚策を施し、その結果が良い方向に進みましたか?そろそろ目覚めなければなりません。

どんなことをしても新型コロナウイルスから逃げ切ることはできません。仮に今は回避できたとしても、人として生きている以上、いつかは感染します。つまり、この先は共存していかなければならないのです。その対策はウイルスを排除、回避することではなく、免疫力を強化することなのです。これがベストな感染対策です!そのためにまずは医療用サプリメントで「D活」!なのです。ビタミンDの新型コロナウイルス感染症に対する重症化抑制効果を示す論文は多く存在します。皆さんにもビタミンDの重要性をより理解していただきたいので下記の動画を紹介します。ぜひご覧ください。この方、医者ではありませんがすごく勉強していますよ。自分も時々参考にしています。

栄養チャンネル信長(97歳女性、COVID-19回復)