糖質依存症 脳神経外科おたる港南クリニック

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糖質依存症

肥満は「糖質依存症」「質的栄養失調」の結果です。

 今日は「糖質依存症」のお話をします。糖質依存症は、アルコール依存症やニコチン依存症と同じ精神疾患の一種です。ところが、アルコール依存症やニコチン依存症は自覚ができ、周囲の人も気づくことが多いのですが、「糖質依存症」は自覚しませんし、問題視もしません。従って、多くの人が結果的に重症になるまで状況を放置しています。また、重症になっても気づかない方がほとんどです。しかしながら、糖質依存症が引き起こす肥満は老化を促進し、高血圧や糖尿病などの生活習慣病やガン、認知症などの深刻な疾患を誘発する「万病のもと」であり、皆さんが思っている以上に健康を害する結果になるものなのです。肥満、これは高血圧や糖尿病などと同じ生活習慣病です。ところが、高血圧になれば病気と認識して治療する方が多いのですが、肥満の方は治療しようとは思いません。病気として認識しない方がほとんどですから。ダイエットには挑みこそすれ、痩せなくて困ってもどうしようもなくて諦めていたりしているわけです。
 肥満は糖質依存症によって引き起こされる疾患です。一度、糖質依存症という認識を持つことができれば診断は簡単です。糖質依存症の診断や重症度は外見を見るだけで判断できます。鏡に映ったご自分の姿を見てみましょう!医師でないあなたにも、鏡に映った人物が糖質依存症であるかどうかの診断ができます。その重症度も治療の難治性も見ただけで判断できます。下の糖質依存症チェックシートをしてみて下さい。当てはまる項目が多いほど糖質依存症の重症度は高くなります。肥満でない方も自分が糖質依存症だと気づくこともできます。

 肥満解消の第一歩は「肥満は糖質依存症という精神疾患により引き起こされ、それを治療しなければ根治できない」ということを知ることです。これは言われると簡単なことですが、言われなければずっと気づきません。
 糖質依存症になるしくみについて説明します。糖質を摂取すると、膵臓から血糖を低下させるインスリンというホルモンが出動されます。過剰な糖質を摂り過ぎているとそのインスリンが過剰に働き、今度は逆に低血糖になり、体がエネルギーを求めて空腹感を感じるようになります。低血糖状態は生体にとって危険なので、今度は血糖を上昇させようとする別のホルモンが働きます。そのホルモンはコルチゾールという副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、グルカゴン、アドレナリンやノルアドレナリンなどのカテコールアミンなどです。アドレナリンやノルアドレナリンは、怒りっぽくなったり、イライラしたりするような精神症状が出現するのが特徴です。空腹感からくるイライラと糖質に対する渇望感から、無意識のうちに必要以上の糖質を摂取してしまいます。糖質を摂ると脳はドーパミンという報酬系ホルモンが働き、心が満たされます。だからまた糖質を食べたくなってしまう。この負のスパイラルが糖質依存症の本体です。
 肥満は遺伝や体質ではありません。また意思が弱いからでもありません。周囲の環境に糖質依存症になり得る食べ物が多く存在し、それを普通に食べ、自分自身が糖質依存症であることに気づかず、罪悪感無しに過剰な糖質を摂取することにより起きているのです。
 肥満はカロリーの摂り過ぎではありません。そして、肥満は運動不足のためでもありません。もちろん運動した方が良いのですが、その効果は限定的です。肥満は糖質依存症に罹患していることによる糖質の摂り過ぎです。まず糖質依存症を改善しないと、どんなに頑張って、一時的にダイエットしても必ずリバウンドします。
 ここまでご理解いただけたのなら、あなたは糖質依存症から抜け出すための玄関を見つけることができました。次は玄関の中に入るためにはどうするか、ですね。
 早く結果が欲しい人は糖質を極端に制限することを最低2週間行うこと。そうすると糖質摂取に対する欲求は確実に減ります。これはちょっと頑張らなければなりません。何も使わずにも行うことは可能ですが、空腹感やイライラを我慢するなど少し忍耐が必要です。我慢や忍耐をせずに糖質制限を行ってダイエットをしたいという方には「バイオケミカルダイエット®」をおススメします!スムーズに移行できるような方法と知恵を教えます。これまで様々なダイエットに費用をかけてチャレンジしてきた方にぜひお試しいただきたいと思っています。お金をかけたくないという方は、根性があれば自分でも頑張れます。
 時間をかけて少しずつ行いたい方は、食生活の行動変容を行い、それにより徐々に糖質摂取量を減らしていきます。まずは糖質とは何か、どのようなものにどのくらい含まれているのかを知ることです。そして、その摂取を必要限にとどめるよう努力すること。一日の糖質量は120g以内であれば現状維持は可能です。体脂肪を落とすためには60g未満です。思った以上に摂れる量は少ないのです。ですが、脂質はたくさん摂っても脂肪には変わりません。たんぱく質も原則的には脂肪に変わりにくいです(極端に長時間の糖質制限を行うと糖新生が起きます)。脂肪として変わるのは糖質のみです。全てのものを食べないで我慢するということではありません。
 これを完遂できると、ある程度体脂肪を落とすことはできますよ!ただし、それだけでは限界があります。肥満の原因のもう一つの因子である、「質的栄養失調」を改善しなければなりません。それに関してはそのうちにお話ししますね。
 痩せたいと思って、いろいろな情報を集めてみて、痩せるという広告のサプリメントを飲んでも、一時的な効果はあったとしても、健康的には痩せません。肥満の原因は多岐にわたり、様々なところに異常をきたしています。一か所にアクションすることは、仮に効果がある箇所であったにしても、他の箇所の異常を是正していないので、全体的な効果としては現れないのです。異常をきたしているところに同時にアクションすることが必要です。
 では、どこにどのようにアクションするのか?それは血液検査を行って、個々人の代謝やホルモン異常を知らなければなりません。「あの人がこれで痩せたから私も」と言う盲目的な対応では効果的な対策をすることはできないのです。それを行うのが「バイオケミカルダイエット®」です。
 肥満、これは立派な生活習慣病です。放置しておくと、様々な疾患を誘起する万病のもとです。肥満は糖質依存症という精神疾患によって引き起こされます。肥満の治療の第一歩は糖質依存症からの離脱です。それにより改善は可能です。ご自分でも試行錯誤でできますが、最短距離を走りたい方や完全治癒をしたい方は、「バイオケミカルダイエット®」がお手伝いいたします。

皆様方の長らくのご健康を心よりお祈り申し上げます!