ビタミンDとCOVID-19(武漢株)感染率 脳神経外科おたる港南クリニック

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ビタミンDとCOVID-19(武漢株)感染率

COVID-19(武漢株)の感染率について、ビタミンD血中濃度が高いほどCOVID-19(武漢株)の感染率が低下することがビタミンD研究のパイオニアであるボストン大学のHolick博士らの研究によって報告されました。

2020年3月9日~2020年6月19日(流行の主流は武漢株)の期間に米国50州に在住する191,779人を対象に、COVID-19 PCR検査について検討した報告です。

対象者の平均年齢は54歳、性別の内訳は、男性が32%、女性が68%。全体の陽性率は9.3%【95%信頼区間 9.2-9.5】でした。

上図のように、ビタミンD血中濃度が高くなるほど、PCR陽性率は低下する傾向がみられました。

さらにビタミンD血中濃度によってグループ分けしたところ、ビタミンD血中濃度が20 ng/mL未満の欠乏状態の39,190人において、陽性率は12.5% 【95%信頼区間 12.2-12.8%】、30-34 ng/mLの適正値内の27,870人において陽性率は8.1% 【95%信頼区間 7.8-8.4%】、55 ng/mL以上の12,321人において、陽性率は5.9% 【95%信頼区間5.5-6.4%】でした。また、55ng/mL以上と高いグループは、20ng/mL未満の低いグループに比べ、52.8%減少したこともわかりました。

約19万人を対象にした大がかりな研究の結果です。Holick博士はビタミンD血中濃度を十分に上げておくことが、COVID-19(武漢株)に対しての感染予防対策の一つであろうと述べています。

COVID-19(武漢株)に対してこんなに有効な対策があるのにも関わらず、日本の医療界はそれらを全く認めませんでした。その理由の一つは医者が勉強していないことですね。また、厚生労働省は有効性や有害性を十分に検討しないで、高額のお注射や新薬は次々と特例承認しました。ビタミンDなどの安価な対策で対応されては高額なお注射や新薬が売れなくなってしまうという大人の事情があるとしか思えません。将来的にこの付けは必ず返ってくるでしょう。自分は必ず、それを見届けたいと思っております。

【SARS-CoV-2 positivity rates associated with circulating 25-hydroxyvitamin D levels.】Kaufman HW, Niles JK, Kroll MH, Bi C, Holick MF. PloS one. 2020;15(9);e0239252. doi: 10.1371/journal.pone.0239252.