ビタミンDと結腸直腸がんの決着 脳神経外科おたる港南クリニック

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ビタミンDと結腸直腸がんの決着

 ビタミンDとがん研究は結腸がんより始まり、その後様々ながんとの関係について研究・報告がされ、そのほとんどにビタミンDとがんとの相関関係が示されました。
 2017年にガーラントらは14 カ国で行われた 15 件のネステッド症例対照研究またはコホート研究の報告をまとめて、ビタミンDと結腸直腸がんの発症リスクとの関連性を分析した論文を発表しました。15件の研究のうち13件の論文でビタミンDが増加するにつれ、結腸直腸がん発症リスクが低下するという負の相関が認められました。
 ビタミンD血中濃度を20ng/mL未満、20~30ng/mL、30~40ng/mL、40ng/mL以上の4群に分けました。最高値の群(40ng/mL以上)は最低値の群(20ng/mL未満)に比較して、結腸直腸がんのリスクが33%減少していました。

ビタミンD血中濃度が 50ng/ml の人は5ng/ml の人よりも結腸直腸がんのリスクが約 60% 低く、30ng/ml の人は5ng/ml の人よりリスクが 33% 低くなりました。用量反応分析では、ほぼ直線的な用量反応関係が存在しました。これらのビタミンD血中濃度と結腸直腸がんリスクとの間の逆相関関係は強く、統計的に有意でした。
 このメタ解析の結果でビタミンDと結腸直腸がんの発症リスクはほぼ証明されたと言っていいでしょう。
【Dose-response of serum 25-hydroxyvitamin D in association with risk of colorectal cancer: A meta-analysis.】Garland CF, Gorham ED. The Journal of steroid biochemistry and molecular biology. 2017 Apr;168;1-8. doi: 10.1016/j.jsbmb.2016.12.003.

 国立がん研究センターが運営する「がん情報サービス」から、大腸がん(結腸がん+直腸がん)の罹患数と死亡数は右肩上がりに増加しています。これにはさまざまな原因があると思われます。
 もちろん定期的な大腸内視鏡検査を行うことは早期発見&治療のためには最重要です。しかし、今は異常無くとも、昨今これだけ、大腸がんの罹患率や死亡率が増加してきている状況で、何の対応もなく丸腰のままで臨みますか???
 現在、大腸がんと闘っている多くの患者様、こんな事実があっても、ご自身の担当の保険診療医が何も言わないから、信じない?(その医者が知らんだけだぁ~!)自分がここまで言ってもビタミンD血中濃度を低値のまま放置しておきますか???
 ビタミンD血中濃度を適正値に維持することに何一つ問題はありません。過剰投与が心配だという意見については、適当量を摂取しながら、定期的な血液検査で確認すれば、100%回避することができます。こんな良い手段があるのに日本ではその重要性が認識されていません。それが一般人ばかりか、医師ですら知らんのですよ。保険診療のみの対応ではそうならざるを得ないのですよ。だから、自分で対応するしかないのです!但し、サプリメントは玉石混交です(ブログ:医療用サプリメント)。ビタミンDと書いてあっても品質にはバラツキがあります。確実に命や健康を守るために是非、当院お勧めの「医療用ビタミンDサプリメント」をご検討ください!皆様方のご健康を心よりお祈り申し上げます!