橋本病(甲状腺機能低下症)with マトリックス療法 脳神経外科おたる港南クリニック

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橋本病(甲状腺機能低下症)with マトリックス療法

 70歳女性のワクチン非接種の患者様で、2023年6月にCOVID-19(オミクロン株)に感染以降、易疲労感、息切れ、頭痛が継続したため、2023年10月に当院の新型コロナウイルス後遺症外来を受診されました。既往歴として、30年来の橋本病(甲状腺機能低下症)があり、他院にて外来通院で内服治療を行っているとのことでした。それらを考慮して、医療用マトリックスを中心としたオーソモレキュラー栄養療法を開始しました。
 新型コロナウイルス感染症による後遺症の症状は次第に改善し、約4か月後に再度血液検査を行ったところ、なんと!!甲状腺ホルモンの数値が全て正常化しているではないですか!!


 脳の視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が下垂体前葉に働きかけて、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を調整し、TSHが甲状腺に働きかけて、甲状腺ホルモン(T4,fT4,T3,fT3)を分泌します。甲状腺ホルモンが低下すると、下垂体前葉が頑張って、甲状腺ホルモンを多く分泌しようとします。甲状腺ホルモンが正常値を維持できている間は症状として現れません。これが「潜在性甲状腺機能低下症」という状態です。一方、甲状腺ホルモンが低下して症状が出現した場合を「顕性甲状腺機能低下症」と言います。この患者様は治療前、甲状腺ホルモン(T4,fT4,T3,fT3)が低下し、TSHが著明増加し、明らかな顕性甲状腺機能低下症の状態でした。ところが、マトリックス療法後は甲状腺ホルモン、TSH共に正常化しました。甲状腺ホルモン製剤は服用していません。処方されていた甲状腺ホルモン剤を服用すると、逆に動悸などの症状が出現したので、自己判断で中断したそうです。全てが正常化した検査結果を持って、通院していた担当医に当院でこのような治療を受けたと話したところ、「それは薬による効果だから、きちんと服用を続けなさい」と一蹴されたそうです。そもそも保険診療しか知らない医者なんか、私がやっていることを理解できるとは思えません(笑)。
 患者様の血液検査に基づき、医療用マトリックスの他に複数のサプリメントも同時に摂取を続けた結果、新型コロナウイルス感染前の症状も全て消失し、「身体が軽くなった、気分もいい」とおっしゃっています。患者様も、治療した自分も、そのデータを見て驚愕しました。医療用マトリックスが甲状腺機能亢進症、低下症ともに効果があるという話は聞いていましたが、まさか、ここまでとは(笑)。今のところまだ1例ですが、こんなこともあるのですねぇ。あ~、驚いた!全員がこのような結果になるかどうかはわかりませんが、それなりのポテンシャルは秘めていますね。橋本病(甲状腺機能低下症)やバセドウ病(甲状腺機能亢進症)など、甲状腺疾患をお持ちの方は一度、試してみる価値はありそうです。
 日本内分泌学会のHPでは潜在性甲状腺機能低下症は健常者の3.3~6.1%に認められ、女性に多く、加齢とともに増加するとのことです。潜在性ですので無症状ですが、高コレステロール血症心機能低下、女性においては不妊流産妊娠高血圧症候群との関係性が示唆されているようです。持続性の潜在性甲状腺機能低下症は顕性甲状腺機能低下症に移行していくようです。そのため、治療は必要なくても定期的に検査を行い、治療するタイミングを見計らう必要があります。その間はヨウ素摂取制限以外の対応策は無いようです。甲状腺自己抗体陽性の潜在性甲状腺機能低下症の方は1年に4.3%も顕性甲状腺機能低下症になるとのことです。この頻度は甲状腺自己抗体陰性でTSHが正常の健常者の38倍とのことです。これは看過できないリスクですね。何もせずに待っているだけなら、可能性のある医療用マトリックスを是非、お試し下さい。
 医療用マトリックスには「ヨウ素」が含有されています。甲状腺治療において、それを懸念する方もいらっしゃいますが、医療用マトリックスに含まれるフルボ酸がヨウ素の調節をするので心配はいりません。実際に、医療用マトリックスによる治療でヨウ素過剰による影響は発生していません。
 お問い合わせは「サプリメント申込みフォーム」にて、医療用マトリックスの項目をチェックしてお問い合わせください。