北海道におけるがん死亡率 脳神経外科おたる港南クリニック

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北海道におけるがん死亡率

上図は、国立研究開発法人国立がん研究センターの「がんの統計 2022」からの抜粋で、「都道府県別75歳未満がん年齢調整死亡率(2020年)」です。

がんによる死亡率に地域差があることはあまり知られていません。全がん死亡率(人口10万人対)を都道府県別に色分け(高いものを濃く表示)しています。一見して、北海道と東北が濃いのがお分かりかと思います。長野県や山梨県など、日本の中央部の県は薄く見えます。細かく数字を見てみると、全国平均では総数69.6(男85.6,女54.9)です。第1位は青森県で、総数87.6(男113.7,女64.5)です。北海道は青森県に次ぐ第2位で、総数78.9(男96.7,女63.7)です。第4位は秋田県で総数76.8(男96.7,女58.7)です。高緯度で残る一県、岩手県は第8位で総数74.2(男86.8,女62.8)です。47都道府県において、高緯度に位置する北海道、青森県、秋田県、岩手県が2位、1位、5位、8位ですよ。偶然とは思えません。最も低い長野県は総数57.6(男67.9,女48.1)、次は山梨県で総数59.1(男71. 5,女47.5)となっています。なんと、北海道は長野県に比べて40%もがんによる死亡率が高いのです。これは驚きですね。こんな明らかな違いがあるのですよ。これは医学レベルや医療サービスの提供の差によるものとは思われません。北海道や東北だけが医学知識や技術が遅れているとか、医療が提供されにくい環境であるとかによるものではないのです。「がんになったら長野県に住めばいいや」と思いますね。一理あります。しかし、その効果は短期的には認められないでしょう。

ビタミンDには免疫力強化作用があると何度もお話ししています。そこでお話ししたように高緯度に位置する北海道に在住する方のビタミンD血中濃度は東京に比較して明らかに低値です(ブログ:北海道民のビタミンD血中濃度)

がんの治療にしても、ウイルス感染にしても、現代医療では治療の対象として目を向けているのは病原の方だけなのです。がん細胞を死滅させるにはどうすべきか、悪者のウイルスを排除するためにはどうするべきかという方向のみに注力を注いでいるのです。

私たちの身体では毎日1,000~5,000個のがん細胞が発生しているそうです。にもかかわらず、がん細胞が増殖しないでがんが発症しないのは、身体の中にそれを都度処理してくれるお巡りさんがいるからです。そのお巡りさんの名前は自然免疫系のリンパ球である「NK細胞」といいます。NK細胞はパトロールをして、がん細胞やウイルスを排除してくれるお巡りさんなのです。若い時はがんを発症する確率は低いですよね。でも、年をとってくると発症してくる。これはNK細胞が怠けてくるからです。若い頃はK-1ファイターのような力強いNK細胞ですが、加齢とともにそのNK細胞は悪者を見ても見ないふりするバイト感覚のガードマンに成り下がってしまうのです。それは何故か?若い頃のようなモチベーションも無くなれば、十分な給料がもらえなくなるからです。では、NK細胞をきちんと働かせるためにはどうすべきか?給料を上げて、元気づけてやればいいのです。NK細胞の給料は「ビタミンD」です。がんにしてもウイルス感染にしても、その病原力と人の免疫力とのバランスによって決まってくるのです。ですから、病原力を弱めて免疫力を強化することが大切なのですが、現代医療では病原の退治にのみに注力を注いでいるのです。がんになれば手術をして、化学療法や放射線療法などを追加して、がん細胞を攻撃するのです。一方で、宿主側の対応はほとんどいっていいほど何もしてない。ウイルス感染にしても、ウイルスを排除、回避することのみに注力を注いで、ウイルスに対抗する免疫力の強化はほぼ対応しない。「昨今のワクチンは免疫力を高めるだろ!」と思う方がいると思いますが、それは本当ですか?ワクチンという名前を聞いて、そう思い込んでいませんか?ここではスルーさせていただきます(笑)。

もしかしたら、全国民が「D活」をすれば、このがん死亡率の地域差は無くなるかもしれないですね。北海道民の皆様、特にがんの既往のある方、このことを知っても、ビタミンDを低値のまま放置しておきますか?「自分の主治医はそんなこと言っていないから」と思うでしょう。それは医師がこの情報を知らないから、仮に知ってもその威力を信じないからなのです。臨床医として34年間やってきました。でも、自分がこれを知ったのは2年半ほど前です。多くの医師は知りません。サプリメントなどに効果があるとは思っていません。それは効果の乏しいサプリメントしか知らないからが原因の一つです。また、ほぼ対症療法のみの現代西洋医学しか行っていない医師はサプリメントを鼻から否定していることが多いからです。おそらくビタミンDは将来のがん治療を大きく変えるものとなるでしょう!「日本のがん治療にかかわっている先生方、早く気づいてくださぁ~い!」。がん治療ばかりでなく、現代医療を大きく変えることになると思います。その変化を自分が生きているうちに見届けたいと思います。新進気鋭の若い医師の皆様、よろしくお願いします!でも、そんなのを待っていて、証明されて、保険診療で認可されてからやってみようでは何年かかるかわかりませんね。ですから、何度も言いますが、北海道民こそ、今すぐに医療用サプリメントで「D活」なのですよ!

さあ、皆さんもご自分のNK細胞をバンタム級4団体統一王者「井上尚弥」選手のように最強にしましょう!

参考文献:「がんの統計 2022」:国立研究開発法人国立がん研究センター